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珠里
じゅり
〔3F〕[宝飾・貴金属]
ショップダイアリー
6月の誕生石 パール
−月の雫を飲みほしたナイルの女王の誇り−
2008.6.1
☆雨の季節。6月の誕生石は真珠です。真珠は"月の雫""人魚の涙"と呼ばれ、この季節にぴったりな気がします。もっとも、日本の6月は梅雨でも、西洋では一番気候のよいブライダル・シーズン。
 6月の花嫁は幸福になれるというジンクスも、その季節の爽やかイメージからきているといわれています。
 ダイアモンドが宝石のキングなら、真珠は宝石のクイーンということで、外国でも真珠は揺るぎない人気で花嫁の指を飾っています。
 その真珠はダイアモンドよりはるかに古い歴史を誇り、中国の孔子の『書経』やホメロスの詩などにもあって、紀元前からすでに多く人々の関心を集めていました。
 日本でも太古の昔から古事記、日本書紀、万葉集などに「しらたま」という呼び名で登場しています。平安時代には、すでに真珠市場が開かれ、当時は九州の対馬が主な産地で、同地の真珠が高値で取引されていたようです。

その昔、真珠は美のシンボルとして珍重され、粉にして飲むと不老長寿を保つことができるという伝説もあり、エジプトの女王クレオパトラが美容のために真珠を粉にして飲み干したというのは有名な話。その真珠の神秘性に魅せられていたクレオパトラには、面白いエピソードがあります。
 古代エジプトがローマに占領され、エジプトの女王クレオパトラは、ローマ将軍ジュリアス・シーザーの愛人となり、その後はアントニウスに身を任せるようになるのですが、あるとき、彼女はアントニウスを喜ばせようと、豪華な宴を開きました。しかし、美食に憤れたローマ人にはたいしたご馳走でもなく、アントニウスは喜ぶどころかがっかりしたようすをちらつかせます。
 そこで、クレオパトラは召使に酢の入った杯を持って来るよう命じました。彼女は身に付けていた真珠のイヤリングの片方を、その酢の入った杯の中に投げ入れ、真珠が酢に溶けるとそれを杯に注いで「ローマとエジプトの繁栄のために!」と乾杯したのです。
 その真珠はクレオパトラが大切にしていたもので、世界で最古にして最大のものだったといいますから、価値にしても値段の付けようもないほど、相当なものだったと想像されます。
 さしものアントニウスもこの大胆な接待表現にびっくり仰天。
 彼女がもう片方のイヤリングも杯に入れようとすると、「ワタシの負けだ!」とアントニウスは叫び、それを阻止したといいます。
 ひとつぶの真珠が一国の女王のプライドを象徴してみせたわけですが、この残った片方の真珠のイヤリングは、のちにローマに戦利品として持ち込まれ、パンティオン神殿のビーナス像の耳飾りになったと、プリニウスの『博物誌』に記されています。
☆宝石言葉は「健康と富」です。

愛と悲しみを秘めて世界の女王を転々とした7つの代真珠

☆西洋の王家の肖像画の多くは、兄事な宝石でそれを飾っていますが、王がダイアやサファイアなどの色石を多く使用しているのに比べ、王妃や女王の装飾品に真珠が多く使用されているのが分かリます。
 時代を越えて、真珠は女性のあこがれを一身に受けてきました。王侯貴族の男子にとって色石が権力の象徴なら、女性の象徴は真珠だったともいえます。

 ローマ法王としてカトリック界に君臨していた、フィレンツェの富豪メディチ家の家長クレメンス七世は、フランス王家(のちのフランス王アンリニ世)に嫁いだ姪のカトリーヌ・ド・メディチに富と健康を祈って7つの大真珠を贈りました。
 カトリーヌは、その大切な大真珠を息子のフランソワニ世に嫁いできて義理の娘になったメアリー・ステュアートに贈りました。
 メアリー・ステュアートはスコットランド国王の娘で、わずか5歳でフランソワニ世に嫁ぎ、夫が即位したときは17歳でした。小さいときから一緒に暮らし、実母のように幕うメアリーのおおらかな人柄と教養は、姑になったカトリーヌをおおいに満足させたのでした。
 しかし、そのメアリーに宿敵の嫉妬を燃やす女性がいました。イギリスのエリザベス一世です。エリザベスは数千着もある衣裳を毎日取り替え、側近に「メアリーと私とどちらがきれい?」としつこくたずねたほどです。
 特にメアリーの所持する7つの大真珠は、エリザベスにとって羨望と嫉妬の塊となっていました。
 しかし、エリザベスが羨むほどには、メアリーの幸せもながくは続きませんでした。フランソワニ世が、即位して1年後にあっけなく死んでしまったのです。
 メアリーは泣く泣くスコットランドにつれもどされることになります。
 メアリーは、皮肉にもその後、19年間の幽閉ののち、エリザベス女王の暗殺に加担したとして処刑されることになるのですが、ときにエリザベスはメアリーの7つの大真珠のことを覚えていて、それを差し出すように命令。
 メアリーは、生涯で一番幸せだったフランス時代の思い出が詰まったこの真珠だけは堪忍して欲しいと頼みました。
 しかし、死刑が決まると「7つの大真珠を含めてすべての宝石をエリザベス女王に寄贈するかわりに、せめて自分をフランスに葬って欲しい」と書き残すのでした。
 エリザベスは悩み抜いたといわれています。
 本当にメアリーが自分の暗殺を企てたとしても、ここで自分がメアリーを殺してしまえば、暗殺の歴史が繰り返されるのではなかろうか…。
 しかし、議会の満場一致と重臣たちの説得に負け、ついにメアリー死刑の執行令に署名してしまいました。
 こうして7つの大真珠は、王妃や王女の愛と悲しみを経て、イギリスの王室の王冠を飾ることになったのでした。

知っトク宝石
・和名 真珠
・6月の誕生石
・蟹座の守護石
・宝石言葉 健康、富、処女性
・宝石エナジー 芸術的センスの増強
・宝石の性格 女性らしさと優雅

★男性にはツキを与え、女性には気品と富(心・財)を、若い女性には処女のシンボルとしての美しさを与えてくれる真珠は、その昔、月の雫だと信じられた時代がありました。
★日本は、世界の養殖真珠の90%を世界に向けて輸出しています。
養殖真珠は貝の種類によって、アコヤ真珠・南洋真珠・黒真珠・淡水真珠などがあります。
★真珠の価値を決める要素として、@大きさ(直径2ミリ〜10ミリくらいの大きさ)、A形、B色、Cキズ、D光沢、E巻き具合などの要因で評価され、ネックレスの場合はこれに、連相が加えられます。

山中茉莉著 「宝石ものがたり」より
5月の誕生石 エメラルド
−女性運の悪かった暴君ネロとエメラルド−
2008.5.1
☆さわやかな縁の季節。そんな5月の誕生石はやっぱり、エメラルドがぴったり。目にやすらぎを与えるといわれ、るエメラルドも、あまりの美しさにときとして人の目を狂わせ、多くの伝説や物語を生んできました。
 エメラルドといえば、何といってもクレオパトラが愛したことで有名です。
 以前、クレオパトラのものだったといわれるエメラルドのイヤリングが発掘されて、話題になったことがあります。が、彼女はエメラルドを愛するあまり、みずからその鉱山を所有していました。
 この「クレオパトラの高山」から産出されるエメラルドには、のちのローマの暴君ネロも異常な執着心を持ちます。というのも、ネロもクレオパトラに劣らず、エメラルドの熱烈な愛好者だったからです。
 ネロは紀元前37年12月に誕生。そののち母・アグリッピナが再婚しクラウディウス皇后になったので、ネロも王の養子となります。
 母のアグリッピナは息子を王にするために、夫のクラウディウス王を毒殺。54年、ネロは母の思惑どおり、皇帝になります。アグリッピナは、「教育ママ」のはしりのような女性で彼を王位につけるためならと、当代一流の学者を勉強係としてネロのそばにはべらせました。ネロは文化やスポーツを愛し、ローマ市が炎上するのを見ても、トロヤ炎上を吟じるほどの教養を身につけていました。
 ところがあまりにネロを愛する母の愛はいつしか、息子に男と女としての愛を求めるようになりました。
 そんな母が恐くなり、ネロは刺客を送ってアグリッピナを虐殺してしまいます。
 そんな不安なネロを救ったのが、エメラルドでした。彼は宝石に目がありませんでしたが、中でもエメラルドは彼を安らかにしてくれるらしく、議会のときなども、大粒のエメラルドを取り出し跳めながら目を安め気分を静めたといいます。
 しかし、ネロの王妃・ポッピアもネロにまけないほどのエメラルド狂。
 当時、ゼウスの神前にまつられていた巨大なエメラルドを、番人の巫女を殺して無理やり酪奪。
 それを見た他の巫女が怒り、このエメラルドに呪をかけてしまいました。ポッピアは次第に恐くなり、細工師に頼んで、その石でネロのためのメガネを作り、その残りをざらに9つにカットして、自分の装身具にしたといいます。
 そうとも知らないネロは、王妃のプレゼントを手にしてこ満悦。そのエメラルドの眼鏡で剣士の決闘を判定したりしていたといいます。
 しかし、ネロがのちに叛乱軍のために自殺に追いこまれたのは、妻が盗んだエメラルドの呪だと人々は噂しました。
 安らぎと幸福を願い、母親殺しの呵責も含めて、エメラルドにすがったネ口がそのエメラルドのために不幸の最期をとげることになろうどは…。そんな結末を誰が予測したことでしょう。
 ネロが愛したエメラルドの宝石言葉は、皮肉にも「夫婦愛、清廉、幸福」です。

知っトク! 宝石 エメラルド
 ・和名 緑柱石
 ・5月の誕生石
 ・双子座の守護石
 ・宝石言葉 夫婦愛、清廉、幸福
 ・宝石エナジー 視力の回復、安産
 ・宝石の性格 やすらぎのある、優しさ

☆5月の誕生石にふさわしく、その美しい緑は「エメラルド・グリーン」という言葉を生んだほど。目の疲れをいやすといわれるエメラルド。クレオパトラをはじめとして、産出国のアラブ女性の目が美しいのは、エメラルドの愛好者が多いことにあるといわれています。
☆エメラルドは妻が持つと貞淑で幸せな人生に。もし恋人がつけてこの石を他の人に譲ると、てきめんに他の恋は壊れてしまうといわれています。
☆「エメラルドと人間に傷のないものはない」の諺どおり、一般に"石れい"と呼ばれる特有の内包物や細かい"クラック"があります。しかし、これが天然宝石の証拠でもあるのです。

知っトク! 宝石 ひすい
 ・英語 ジェード
 ・5月の誕生石
 ・牡牛座の守護石
 ・宝石言葉 健康、長寿、高貴、徳
 ・宝石エナジー 財を招き、徳を身に付ける
 ・宝石の性格 権威に満ちた気高さ

☆宝石の中で唯一、和名を持つ東洋の代表的な宝石です。
 ひすいの由来は、緑の羽をしたカワセミという鳥の名からきています。ひすいの「翡」は赤い色で「翠」は緑色のことですから、赤と緑の羽ということになります。
☆ヒスイには硬度や比重、屈折率など鉱物的にはまったく違った2つの種類があります。「硬玉」(ジェダイト)「軟玉」(ネフライト)ですが、わが国ではヒスイといわれているのは「硬玉」のことで、区別して「本ヒスイ」と坪んでいます。
☆中国にはヒスイを彫刻にして護符にする習慣があります。「こうもり」は福を呼び、「蝶々」は恋の成就、「人物を二人」彫ると友情の証です。

山中茉莉著 「宝石ものがたり」より
誕生石の話
2006.6.1
 宝石に興味のある女性なら大部分の方がご存知の、誕生石についてのチョットした話です。

 今日では誕生石について知らない人はいないでしょう。でもこの誕生石の由来についてはほとんど知られていません。それは大音の、しかも西洋の話によっているからです。
 ヘブライの古文献である『旧約聖書』の出エジプト記に、12の宝石があげられていますが、これはユダヤの祭司長が祭礼時に祭礼服の胸にかざった宝石で、これが後世の誕生石のもとになったのだと言われています。しかし今日広くわが国で使われている誕生石の種類は、1958年に全国宝石組合によって設定されたものですが、世界的に見ると、その基準はアメリカとイギリスが選んだもので、次のようになっています。

 1月ガーネット
 2月アメシスト
 3月ブラッド・ストン、アクアマリン
 4月ダイヤモンド
 5月エメラルド
 6月真珠
 7月ルビー
 8月サードニックス
 9月サファイア
 10月オパール、トルマリン
 11月トパーズ
 12月トルコ石

 しかし、わが国ではこれに多少変更を加え、3月にサンゴ、5月にヒスイを加えています。
 さて、婚約の指輸(エンゲージ・リング)には相手の誕生石を使うのが正しいので、よく婚約者の誕生石を知っておかねばなりません。
 宝石には花にある花言葉のように、それぞれの石に意味をもたせています。真珠は純粋・健康・長寿をあらわしていますから、誕生石としてだけでなく広く長寿と健康を願って一般の人びとにも愛用されているのです。
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